2007年10月15日月曜日

獄入り意味多い



 ノワール・デジールのヴォーカリスト,ベルトラン・カンタが明日釈放されます。
 2003年7月リトアニアで当時の恋人マリー・トランティニャンと口論の末,カンタの殴打によって転倒したトランティニャンが脳を打ち,それが直接の原因で死亡した事件で有罪となり,リトアニアで8年の懲役の判決,まずリトアニアで服役したのち2004年9月から南西フランスのミュレ(トゥールーズ近郊)監獄に移送されて刑務をつとめていました。刑期8年のうち,半分を終えた時点で,服役者はその刑務態度などを判事に判断してもらい,条件付き出獄を申請することができます。カンタの担当判事はこれを受理し,晴れて明日10月16日,シャバの空気を吸うことができるようになりました。
 マリーの母親ナディーヌ・トランティニャンは,この条件付き出獄にはじめから反対の態度を示し,「女性に対しての死に至らしめた暴力」の重大さを再考して仮出獄申請を拒否するように,という手紙を大統領ニコラ・サルコジに書き送っていました。
 インターネット版のリベラシオン(10月15日)に載ったカンタの弁護士オリヴィエ・メツネールの言によると「彼が音楽活動を再開するかは定かではない」としています。
 獄入り意味多い。歌はともかくとして,とりあえず獄中日記のような本がとても読みたいです。ベルトラン・カンタが何を黙考していたか,とても知りたいです。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

もう4年になるんですね。
でも被害者の家族にとってはまだ4年なんですね。
彼は今後、すぐに音楽活動をするとは思えないけど
なにかを表現して欲しいとは思います。
彼が自殺をするのではないか、と言うのが実は
一番心配だったりしますが・・・。フランスでは彼の
ニュースは大きく報じられていますか?

Pere Castor さんのコメント...

 最初の頃はそれもずいぶん言われたのですが,服役中に精神治療はずいぶん重点的にさせられたようですし,仮釈放後も治療の継続は義務づけられています。ノワール・デジールのメンバーも涙ぐましい援護支援でした。あの時マリー・トランティニャンが母ナディーヌ・トランティニャンの監督で撮影中だったTV映画『コレット』への莫大な損害賠償費を払わなければならなかったのですが,あの後に出たライヴCDとDVDの全売上が,メンバーの合意のもとにその損害賠償費に充当されています。それからマリー・トランティニャンの子供たちへの慰謝料も。
 そういう事情でベルトラン・カンタは出獄後すぐになにがしかの「お金になる」仕事をしなければならないような状況ではあるらしいのです。遺族からは事件を直接的に題材にした歌や書き物の発表はしてはならない,という強い要求が来ているそうです。
 沈黙を破るのはもうちょっと先の方がいいでしょうね。セルジュをヴォーカリストに仕立てたノワール・デジールのサイドギタリストになるとか,そういうことではファンは納得しないでしょうかね。

Pere Castor さんのコメント...

 10月17日午後のLiberation.fr の記事によると,ベルトラン・カンタに9月20日と10月15日の2回に渡ってシリアスな脅迫状(すなわち,明白に生命を奪うことを宣告した手紙)が届いているそうです。一通はミュレ監獄内のカンタ宛に送られ,もう一通は担当判事宛に送られていて,今日司法当局が正式に捜査を開始したもようです。
 もうちょっと時間が経たないと,カンタは何も言えないでしょうが,今週末発行の週刊ピープル誌あたりから,写真が出始めるかもしれません。やはり多くの人たちにとっては「芸能ネタ」でしかないのかもしれませんね。