いつもの新譜紹介ではありません。ケント(1957 - 。リヨンの人。リヨンのパンクバンド、スターシューターのリーダー/ヴォーカリストだった人。シャンソン/フォークロック系のシンガー・ソングライターとなって十数枚のアルバムを発表してます)の新アルバム"LE TEMPS DES AMES"(2013年3月4日発売)は、ベルリンで出会ったドイツ人ピアニスト、マルク・オースマンとの二人三脚で制作された "piano-voix"(ピアノ+ヴォーカル。通常ピアノ弾き語りのことを指すのですが、この場合はピアノのみの伴奏のシャンソンということ)のアルバムです。結構むずかしいアルバム。
その中の1曲で「ジュヌ・コン jeune con」という歌があるのですが、われわれのような中高年(ケントは当年55歳か)が性懲りもなく抱え込んでしまっている「愚かな若さ」を歌ったものです。「ジュヌ・コン」はそのまま訳すと「若いアホ」ということになるんですが、今の日本語では何と言うのだろうか? といろいろ考えました。「若造」とか「青二才」では "con" (愚か者、アホ)のニュアンスが希薄だし、「あほう」や「たわけ者」では若さ・青さが伝わらないし...。
宿題にしておきますので、これぞというアイディアのある人は、メールかコメントで教えてください。
歌詞はこんな感じです:
2 件のコメント:
いまさらながら宿題について一晩考えてみました。
ジュヌ・コン jeune con は、簡潔に「ヤツ」で、いかがでしょうか。
そいつは過度に動きまわり、夜もろくに寝ずに、いつかは俺をものにしてしまおうと思っている、そんなヤツが俺の中にいる。
淳二さん、コメントありがとうございます。作者のケントは1957年リヨン生れで、BD作家と歌手の二足の草鞋を履く才人ですが、音楽デビューはパンクロッカーでした。彼の若くて愚かな(jeuneでconな)青春期はパンクだったわけです。この歌に沿えば、俺の中に残っているパンクという感じかなとも思うのですが、イメージが限定的になってしまうますね。今も現役だと思っているモラトリアム若者のニュアンスもありますしね。不良少年でも悪ガキでもない無軌道な若者をうまく言い当てる日本語というのは難しいですね。70-80年代日本の「つっぱり」という若者イメージはそんなに遠くないとは思いますが、今こんな言葉通用しないでしょうね。考えてくださってありがとうございました。
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