2009年7月4日土曜日
『カストール爺の生活と意見』は2周年を迎えました
当ブログ『カストール爺の生活と意見』は本日で2周年を迎えました。
その前にしていたHPのことを考えれば、ずいぶんとゆっくりしたペースで続けてますが、職業的必要度と無縁のスペースなので、私も好き〜にやっています。時代は変わって、画像や映像が簡単に載せられるようになったので、書いてることがずいぶんと分かりやすくなったのではないかと思います。インターネットの進歩は私たち中高年の想像力では考えられません。一方で音楽媒体(CDやレコード)の没落や、活字メディアの衰退などがあり、私たちはインターネットの進歩のお手伝いをしすぎた感もあります。しかし原稿依頼で「〜字以内」や「XとXXについての言及必須」みたいな制約があったり、スポンサーや業界への目配りを余儀なくされることを考えたら、こういうブログに書くことの自由は何よりも貴重なものです。
原則は「私は好きで書いている」ということです。これに少なくない読者の方たちがいらっしゃることは、とても励みになります。音楽を聞いたり、本を読んだり、映画を観たりすることは、本来楽しいことであるはずです。過去にそれらを職業的に消化していた時期がありました。何かを書くために、何かを言うためにそれをしなければならなかった、という無理をしていたのですが、アホらしいことをしていたものです。
さまざまな高価な娯楽に比べれば、本は安い、映画は安い、CDは安いと思います。中高年はこういう好きなものにしがみついて老いていきます。同好の士に、長かったり短かったりする文章で、こういう場所で語っていけるのは、書く側の喜びと一種のセラピーでもあります。
もうしばらく続けるつもりなので、今後とも、ひとつ、よろしく。
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6 件のコメント:
2周年、おめでとうございます!
興味深いエントリでした。
私はむしろ、文字数の制限だとか
もっというと何字x何行のバランス、
クライアント的なことといった、
そうした”制約”の中で匿名的な自己をジワジワ発揮するのが
楽しいんですね。
爺は書きたいことがしっかりある方で、
自分はむしろ書くという行為だけが好きなのかもなぁ、などとも。
もちろん、専門誌と総合誌という違いもあるのでしょうね。
爺おめでとう。
YTTのHPがなくなった時、寂しかった。
2年前に、Blogというかたちで爺が帰ってきた
時、嬉しかった。
毎月のセレクシオンとか、業界のこととか、
全部抜きにして、自由に楽しそうに原稿を
書いている爺を思い浮かべます。
書きたいことを書きたい時に書いていって
下さい。
これからも、爺のBlogを楽しみにしています。
PS:ラティーナ7月号の原稿、すごく良かったです。
2周年、おめでとうございます!
神奈川のカストール爺さま(響きが少し変?(^^;)のファンでございます。その節はどうもありがとうございました。
私の知らないディープなフランスを毎回楽しく読ませて頂いております。また内容はもちろんなのですが、毎回の洒脱な見出しに感服させられております。特に多分日本でも今ではあまり知る方が少ないような歌謡曲のタイトルをもじった場合などは(ex、港町シャンソンとか・・・)こちらもムフフと密かににやけていたりします(笑)
これからもその豊富な音楽の知識を多くの読者にお伝えして頂きたくよろしくお願い致します(^^)
あらあら,みなさん,ありがとうございました。
実は本文をアップするまで「3周年」だと信じてたのです。「3周年だ,これは祝わねば!」とあせって,原稿地獄から這い上がって短いコメントを書いたのでしたが,一旦アップしたあとでよく考えたら「2周年」とわかって,すぐに「3」の字を「2」に変えて,そのままにしておきました。でも,「2周年」というのはそんなにめでたくないんですよね,一般通念では。むしろ祝う必要なんかないくらい。ま,いか。
エスカさん,私は短く書けないの。だから「短信」ものはしないの。昔某誌にアルバムの100字レヴューというのがあって,こんなことができる人たちは「超日本語」の使い手だけだと思ってました。私の日本語は20世紀半ばでとまっているから,絶対無理。
さなえもん,最初は自分でも未練たらしいやつ(だってHPつぶしてから,たった9日後だからね,ブログ始めたの)と思っていたんだけど,それでもやってるうちに楽しくなってきたから,もう大丈夫。ずいぶんとわかりやすい文章書いてるみたいだし。自分のセラピーが第一目的ではないけれど,あ,こいついいこと書いてるなあ,と自分で思えたら,その日は幸せだし。
あなたがほめてたジャン・コルティ書いてて,自分も幸せだったし。これは本当にコルティさんから徳をいただいたからなんですね。
某ファンサイト管理人さん,ありがとうございます。このごろずっと更新してないじゃないですか? 忙しい? 昔のリベラシオン紙は見出しだけで笑うものが多かったです。私もこの一行アートに触発されてずいぶん真似たものですが,日本ではなかなか理解されなくて...。この前のフランソワーズ・アルディの「もう森へなんか行かない,林もアルディよ」というタイトルも日本では後半を削除されましたし。ま,一部の人だけに受けてくれればいいんですけど...。
2年前の今頃って大変だったんだなとしみじみしました。ポップ・フランセーズの師はウェブサイトをたたみ、アコーディオンの師を亡くし。7月10日は、その「日本のアコーディオン界ではヴァリエテのニュロアン」とディディエ・ルーサンの本でも称された金子万久の3回忌です。そっちなら3で合ってた。
ここ1ヵ月ほど体調を崩したり誕生日を迎えたりでネットや音楽と、ちょっと離れてました。それでも某楽器店でミュゼット音楽の話をして、コルティ翁とかベイエさんの新譜を紹介、アコーディオン業界誌でも紹介すべく努めてます(→ウィリアムな連絡)。あと「マルゴーのワルツ」を毎日さらったり。そういえば爺には僕のアコーディオンを一度も聴かせてませんね。
それで、今日久しぶりに「カストール爺の生活と意見」を1ヵ月分まとめて読んだのですが、凄い読み応えでした。全然、のんびりとかマイペースって感じじゃないです。
ちなみに僕の人生の師のもう一人であるフランス語の師は今春、日仏ダブル授勲だったりしました。カストール爺様も、いつかシュヴァリエ位にはなって当然と思っています。反骨の人だから素直に貰わない、そんな予感もしますが…。
かっち。さん、遅ればせながら、コメントありがとうございました。
金子先生は3回忌ですか。あなたは偉大な方のそばにいらしたのですね。
14 Juillet 連休は、ラ・ロッシェルの「フランコフォリー」(今年で25回目)に行くつもりにしていたのに、関係筋の協力が得られず、直前で断念して、娘の部屋のペンキ塗りをしていました。(4日間、結構な重労働。右肩を傷めました。投手生命の危機)
昨年の14 juillet 同様、今夜はこれから15区のブルジョワ友人宅(アパルトマン最上階+屋上)に行って、エッフェル塔の花火を見ます。よい夏をお過ごしください。
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