2018年8月28日火曜日

アンジェルの店でピエパケを

"Angèle"
「アンジェル」

曲:ルネ・サルヴィル
オリジナルは1932年、アリベールの歌(オペレット・ショー REVUE MARSEILLAISEの中の1曲)
ムッスー・テ&レイ・ジューヴェンの新アルバム "OPERETTE VOL.2"(2018年10月19日フランス発売)の中の1曲。

流れ星のレストラン
あの娘はみんなに好かれる
看板娘さ
あの娘があざやかに
ブイヤベースをさばいて皿に取り分けると
みんな夢中になってしまう
このアンジェルちゃんは宝物さ
旧港の真珠さ
あの娘の目と血の中には
きっと太陽があるのさ
そして心の中は
良い気分でいっぱい

アンジェル、アンジェル
あの娘が給仕すると、まるで羽根が生えているみたい
客たちの真ん中で笑顔で行ったり来たり
そのお国訛りはニンニクと唐辛子のブーケさ
アンジェル、アンジェル
あの娘は気が強くて、一番のべっぴんさ
ちょっとした機知の答えでジジイたちを巻いてしまう
はい、お待ちかねのラヴィオリよ、でもベッド行きはお断りよ

彼女の得意は貝料理
貝をこじ開けるのなんか
名人芸さ
そりゃそうとも、彼女はスタイルがよくて
開けるコツをよく知ってる
歌手たちには舌平目(音符のソ)をどうぞ
床屋にはエイ(髪の分け目)をどうぞ
わたしは陽気な水夫よ、とあの娘は言う
貝をいっぱい採ってくるのよ
でもその仕事は
あんまり自慢できないわね

アンジェル、アンジェル
毎日毎日俺たちは新しい冗談を思いつくよ
ある日イギリス人がピエパケ(マルセイユの名物料理)を彼女に注文して
あからさまに誘惑者のように甘い目で彼女を見つめたんだ
アンジェル、アンジェル
こいつの露骨な流し目に腹を立て、叫んだよ
あたしに旧港がどこにあるか聞くなんていい根性してるよ!
俺も言ったさ、豚よりも礼儀知らずな野郎、それがあんたさ!

そしてある晴れた日 コルニッシュ(海岸を行く絶壁道)のあたりで
恋が芽生えたのさ
岩場の間でね
瞳の色と同じほど青い波の近くで
俺はアンジェルに言った
きみと結婚したいんだ
あの娘は何も答えずに
俺の腕の中に飛び込んできた
そして春の花咲く頃
俺は店の看板に書いたんだ
本日、結婚式のため休業、ってね

アンジェル、アンジェル
天使か悪魔か、俺はあの娘だけを愛してる
ちょっと小馬鹿にしたような何とも言えない雰囲気があるんだ
そのお国訛りはニンニクと唐辛子のブーケさ
アンジェル、アンジェル
あの娘は気が強くて、一番のべっぴんさ
間違いなくあの娘は俺の幸福をその小さな両手の中に収めたのさ
その大きな笑う目であの娘は俺の心の中のすべてをつかまえたのさ


(↓)オリジナル1932年ヴァージョン 訛りがちょっと違う

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