2008年8月31日日曜日
今朝のフランス語「ポゼ・アン・ラパン」
一匹のウサギを置いておく、ということですね。
今朝のリベラシオン紙の見出しはこうなっています。
Amy Winehouse pose un lapin à Rock en Seine
29日のRock en Seineフェスティヴァルでの、エミー・ワインハウス開演2時間前のキャンセルを報じる記事です。各局のテレビニュースでも昨日はたくさん報道されていました。ワインハウスのミュージシャンや機材は届いていて29日午前歌手抜きでリハーサルされていたこと、その場に来ていたワインハウスのエージェントがキャンセルを主催者に言い渡したのは午後8時だったこと、理由説明は一切ないこと、その夜主催者側はエミー・ワインハウスに対して訴訟を起したこと...。
Rock en Seineでは去年にも出演予定されていて来なかったし、今年は29日の大トリとしてプログラムされていたのに、このありさまでした。意地で来年も呼んでくれないかしらね。
もうすぐ25歳。この「トラック運転手のような刺青だらけで、シュークルートのような髪型をした」(リベラシオン紙の表現です)女性歌手は、麻薬&アルコール常習者、奇行、暴力亭主などの醜聞で英国タブロイド紙をにぎわせていましたが、こういう凄絶な生き方に、世の人々はビリー・ホリデイ、ジャニス・ジョプリン、エディット・ピアフと似たものを見てしまうわけですね。
さて今朝のフランス語です。「ポゼ・アン・ラパン(poser un lapin)」とは、ウサギを一匹置いておくことですが、現用の意味は待っている人に告げることなくその約束の場所に行かないことになります。すっぽかしです。また別の意味では料金を払わないことでもあります。19世紀の用法では「女性のご奉仕のお代金を払わない」という意味で、ウサギとは不払いの象徴だったわけですね。今の世の中ではバニーさんのご奉仕にお金を払わないと恐いニイさんたちに何されるかわからないですよねえ。
現用の意味になったのは19世紀末のことで、学生たちが "laisser poser"(置いてけぼりにしておく)"faire attendre quelqu'un"(人を待たせておく)という意味で、ウサギをひとりぼっちにして置いておくという表現を使うようになりました。
昨日のRock en Seineの観客の一部は、21時半の主催者アナウンス「エミー・ワインハウスは今夜歌いません」を聞いて、怒りにふるえて 「う〜〜〜っ!詐欺〜〜っ!!」と叫んでいましたとさ。
PS(9月4日)
Rock en Seineのオフィシャルサイトで、8月29日のチケットに関して一部返金すると発表されました。18ユーロ返してくれると言うのですが、現金で返してくれるのではなく、来年のRock En Seineフェスティヴァルのチケットから18ユーロの割引をしてやると言うのですね。鬼が笑うとはこのことで、まだ来年のプログラムなど何も決まっていないのに、今から行くと決めている人がどれだけいるでしょうかね。私たちは行きますけど。
PS. 2 (9月21日)
最近レゴ社が限定で発売したという、レゴ・ミニ人形版のエミー・ワインハウス。入れ墨と言い、ふてぶてしい顔と言い、本当によく出来てますよね。
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