2014年9月4日木曜日

今朝のフランス語:カファルナオム

capharnaüm [ kafarnaɔm カファルナオム ]
〈Capharnaüm ガリラヤの町〉
男性名詞 【話】いろいろな物が雑然と積み重ねられている場所、がらくた置き場
(大修館書店 新スタンダード仏和辞典)

 2014年9月4日午前8時半、ニュース専門テレビ局BFM TVのジャン=ジャック・ブールダンの番組「ブールダン・ディレクト」に出演したセゴレーヌ・ロワイヤル(現環境相、2007年大統領選挙候補、現大統領フランソワ・オランドの元パートナー、オランドとの間に4人の子供がある)が、ほとんど開口一番に発した単語です。私なりの表現で言い換えますと「ブールダンさん、今朝私をここに呼んだのは私が取り組んでいる環境とエネルギーの重要な仕事のことよりも、あのカファルナオムについて私がコメントすることを望んでのことなのでしょうが、私は何も申し上げるつもりはありません」というふうなニュアンスです。  
 このカファルナオムの元は、2014年春に関係を解消したフランソワ・オランドの元伴侶(結婚していないので、大統領夫人ではなく大統領ガールフレンドだった)ヴァレリー・トリエルヴェレールが、告白手記本 "MERCI POUR CE MOMENT"(『この時をありがとう』Les Editions des Arènes社刊)を出版する、しかもその発売日は今日9月4日なのです。出版社の戦略で、極秘にドイツで印刷され、週刊パリ・マッチ誌8月28日号(↑表紙)に独占でその抜粋が掲載されたほかは、マスコミにも一切情報を流していない状態で発刊されるのです。初版は(ラジオEurope 1の数字では)20万部刷りだそうです。大ベストセラー間違いなしという読みです。誰も読んだことがない本が、すでに大変な騒動になっている、というこの状態をセゴレーヌ・ロワイヤルはカファルナオムと評して揶揄したわけですね。

 ところでこの語の元になったガリラヤ(「パレスチナ」と書くか「現在のイスラエル」と書くか、それで書く側の人のポジションが判断されたりしますが、ガリラヤ湖を囲む地方)の町カファルナオム(フランス語読み)は、日本では一般に「カペナウム」とカタカナ表記されるようです。イエス・キリストの伝導した最も重要な町で、多くの難病者たちを癒し、悔い改めを人々に説きましたが、カペナウムの人々はそれに従わなかったので、イエスはこの町は「ハデスに落とされる」と予言したそうです。
 フランソワ・オランドが大統領になってからもう2年半になろうとしているのですが、オランドが並べたあらゆる公約に何も成果を出せない昨今の政権政党ソシアリストたちは、本当に悔い改めない人々だと思いますよ。このままでは滅びますよ。 


(↓)2014年9月4日BFM TV「ブールダン・ディレクト」のセゴレーヌ・ロワイヤル。8秒目に「カファルナオム」という言葉が発せられます。

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