2008年2月11日月曜日
パパ・ウォズ・ア・投石小僧
リリキューブ『とうちゃんは五月革命を闘った』
Lilicub "Papa a fait Mai 68"
カトリーヌ・ディランとブノワ・カレの男女デュオ,リリキューブは日本でなんと4枚(うち1枚は日本編集盤)もアルバムが出ていて,大貫妙子や加藤紀子といった日本のメジャーの人たちとのコラボレーションでも知られる,たぶんフランスよりも日本の方が知名度が高いアーチストかもしれまっせん。
このアルバムはフランスでは2001年の『Zoom』の次作になり,7年ぶりの新録音になります。
フランスでは96年のシングルチャートNO.1曲「イタリア旅行 VOYAGE EN ITALIE」のイメージが強く,一発ヒット屋のように思われがちです。エチエンヌ・ダオの「ローマの週末 WEEK END A ROME」とリリキューブの「イタリア旅行」はテーマの相似だけでなく,ダオ型ポップ・サトリ思想の実践例の2大ヒットとして,ポップ・フランセーズ史上に名を残すものでしょう。初期のリリキューブのふたりを見てるとダオ人形とフランソワーズ・アルディ人形のデュエットのようだ,と思われた方も少なくないでしょう。
あれから十余年,基本的にこのデュオは何の変化もなく,ポップで軽妙洒脱で小アンサンブル主義でセイント・エチエンヌでボッサで哀愁で類い稀な耳障りの良さで....まあ90年代の渋谷が好んだ音の世界をそのまま保存しているようなありがたさです。
標題曲もジャケットアートワークも,68年を意識させるようですが,ココロは軽いユーモアにすぎません。「とうちゃんは68年5月革命を闘ったけど,そのあと広告マンになって,68年もじりの広告コピーばかりをつくって....」という歌でした。
長いタイトルの3曲めは「僕が見つけた若死にしないための唯一の方法は老いることである」という意味です。老いた顔の子供たちが増えているようですが,こういう歌を自分たちの子供二人に歌わせるっていうのはどんなもんでしょうか。
<<< トラックリスト >>>
1. LA BELLE VIE
2. PAPA A FAIT MAI 68
3. VIEILLIR EST LE SEUL MOYEN QUE J'AI TROUVE POUR NE PAS MOURIR JEUNE (avec Léonie et Louis)
4. ANNA
5. RESTER AU LIT AVEC TOI
6. LES FETES DE FAMILLE
7. LE SINGLE DE LILI (avec Jean-Louis et Seb)
8. NADA (en duo avec Seb Martel)
9. PRESQUE
10. COMMENT FONT LES GENS?
11. MA GUEULE DE PETITE BOURGEOISE
12. MOI ET LUI
13. RUBRIQUE NECROLOGIQUE
CD UNDERDOG RECORDS
フランスでのリリース : 2008年3月末
PS:リリキューブのMYSPACEで4曲聞くことができます。
Myspace.com/Lilicub
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