Larry Greco "Jette-la"
ラリー・グレコは本名をクロード・ドガリエと言い、1941年スイスのベルンに生まれました。父親の楽団でベーシストとしてデビューしたのち、1961年にダチのジャン=ジャック・エリーとローザンヌでロックバンド「レ・ムスクテール」を結成し、62年にバンドはパリに上って活動し、それに注目したのがシルヴィー・ヴァルタンと兄のエディー・ヴァルタンで、レ・ムスクテールはシルヴィーと共にツアーするようになります。63年、ラリー・グレコ(&レ・ムスクテール)初シングル&初ヒットが「マリー・リザ」。好調にヒットを出し、シルヴィーやジョニー・アリディなどにも曲を提供する活躍ぶりで、65年にはなんとザ・ローリング・ストーンズの前座でオランピア劇場に出演します。スイス産ワイルド・ロックンローラーがその65年に発表した、おそらくラリーの最大のヒット曲がこの「指輪を捨てろ Jette-la」で、エディー・ヴァルタン楽団がなかなかいいバッキングの断腸ロックです。
その後60年代末ぐらいまでは、まだスターだったようですが、ヒットも止まり、75年には芸能界を退き、故国スイスでスキーインストラクターになり、さらにフランスの地方でレストランを開業したり...。2006年にカムバック、2010年にベストCD、そして2015年11月、人知れず74歳でこの世を去っています。
この断腸の結婚破棄ロカバラード「指輪を捨てろ」ですが、歌詞訳してわかったのは、「おまえ」と二人称で語りかけてるのは自分なんですね。振られた自分を自分で説得してるんです。本当に悲しいです。
教会の前に、朝早くから、おまえは立ち尽くしている
おまえは結婚するはずだった
だけど彼女は来なかった
あの女はおまえをコケにしたのさ
だから、指輪を抜いて、捨てちまいな
手のひらの中に指輪握りしめて
おまえはまだ大丈夫だと思ってるのか
おまえは本当にお利口さんで
おまえは本当におめでたいな
ひとりの女に振られたって
そんなもの何でもないんだ
どうってことないんだ
結婚なんておまえ向きじゃない
おまえには向いてないんだ
おまえとは縁がないんだ
わかるか?
だからおまえは何も後悔することなんかないんだ
俺を信じろ
おまえは
指輪をはめて
首に縄をかけて
もう後に引けないと思ってるんだろう
おまえはそんなこと思ってるのか
一体何を考えてるんだ?
おい答えろよ
おまえしっかりしろ
おまえってやつは、おおおお!
冗談じゃないぜ、冗談はよせよ
シャレにならないぜ
ノンノンノンノン...
いつかこんなことみんな笑い飛ばせるんだ
いつか笑い話になっちまうって
だからおまえの悲しみなんか置いていけ
ここにおまえの悲しみを放っておくんだ
いいか、そうしろ
だがその前に、この結婚指輪を捨てるんだ
捨てろ、そうさ、捨てろ、
捨てるんだ
("Jette-la" 詞:ジル・チボー/曲:ラリー・グレコ)
(↓ LARRY GRECO "JETTE-LA" 1965年)
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