母親に電話したら、青森は雪という話でした。大震災のあと、4月だと言うのに「雪」。神様というのを仮想に入れている自分としても、この2月3月4月は、神様は理不尽なことばかりなさる、と思ってしまう爺でした。
この季節、私たちは少し天気が良ければブーローニュの森、向かいのサン・クルーの森、うちの犬の大好きなムードンの森、桜が見事なソー公園などに行って、春の到来を楽しみます。「春可楽」(はるたのしむべし)。余裕があるとかないとかそういう問題ではない。春は来れば人々に希望を与えてくれるはずです。陽光と緑の萌えと花々が奏でる交響楽に耳を傾けましょう。われわれは城館や大庭園を所有する階級とは無縁であっても、野に出ればそういう春風と緑と花々と光を感じることができます。
私は16年前からこのバルコニーにいて、この喜びを日々感じています。今はスーラの描く近視眼的点描の世界が、毎春のように私の目の前に広がります。私には「絵心」がありませんが、見ているだけで、記憶の中の中学/高校の時の美術教師に「どうです、こんなもんですよ」と自分の絵を自慢して見せているような気になります。美しい季節、これは(今のところ)毎年やってくるのですねえ。来年もきっと来ますよ。
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