子供たち,英語をもっと勉強しなさい。
英語は身を助けます。
どんな英語だっていいんです。
ちょっと前の話題ですが,3月28日,パレスチナ,シスジョルダニア(ヨルダン川西域)の主邑ラマラで,フランスの前大統領ジャック・シラクの名を冠した通り「ジャック・シラク通り」の竣工式が行われた,というのです。この通りは全長2.7キロあり,パレスチナ大統領府の近くも通るラマラの主要道路のひとつになる予定で,工事にはあと数ヶ月かかります。
なぜこの名前がついたかと言いますと,ラマラの女性市長ジャネット・ミハイルによると「パレスチナのために尽力してくれた前大統領に感謝の意をこめて」だそうです。
何のことだか,日本にいる人たちにはさっぱり見えないでしょうが,ジャック・シラクは1996年10月22日,一躍パレスチナの英雄になったのです。このことをパレスチナ人たちは未来永劫において語りつぐために,通りの名前にしてしまおう,というわけです。
この10月22日,ジャック・シラク大統領はイスラエルへの初めての公式訪問の一環として,イエルサレムを訪れます。随行員たちと共に徒歩で東イエルサレムに入ります。ここはイスラエルが実効支配しているものの,パレスチナが未来の首都と決めている,紛争の台風の目のようなところです。市民に愛嬌を振りまいたり,握手攻めにあうことが何より好きなシラクは,パレスチナ系住民の多いこの地区で,住民たちの歓迎を受けるべく,どんどん進んで行きます。ところが,そのガードにあたったイスラエル政府の私服警備隊は,シラクの行くてを阻み,住民とのコンタクトに身を割り込んでシラクを押し戻します。何度も押し戻しをくらったシラクは,ついにがまんがならなくなり,私服にこう喰ってかかります。
What do you want?
Do you want me to take my plane, to go back to my country, to go back to France?
Is that what you want?
This is a provocation!
This is not a method! Please, stop now!
歴史的シーンです。ホワット・ドゥー・ユー・ウォント? ドゥー・ユー・ウォント・ミー・トゥー・テイク・マイ・プレーン? ジス・イズ・ア・プロヴォケーション!って...(唖...)。 感動的な英語です。このシーンは世界中のニュースで流れ,ユーチューブで限りなく増幅され,その結果,ジャック・シラクはパレスチナの英雄になってしまったのです。
だから,どんな英語だっていいのです。シラク・キャン・ドゥーですから。
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